展示会報告書の書き方|事前準備のコツ、書く時の注意点を解説!
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展示会報告書とは、展示会で収集した情報を共有するために作成されるレポートを指します。有効活用することで、社内に業界の動向を共有したり。次回の展示会出展の効果を高めたりできるのが魅力です。 ただし、展示会報告書には定められた書き方がないため「正しい作成方法が分からない...。」と不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。 この記事では、展示会報告書を作成するためのポイントをご紹介します。さらに、事前準備のコツ、作成の注意点も解説しますので、展示会報告書の作成を任された担当者の方はぜひ参考にしてください。

監修 執行役員 新井寿光
REIGETSU執行役員。2008年にアーティストとしてメジャーデビューした経験があり、ステージの演出を得意としています。進行・運営ディレクターとしても豊富な経験を持ち、これまで大小さまざまなイベントを手がけてきました。進行ディレクターとしては、テクノロジーカンファレンスや大手企業の入社式、官公庁のシンポジウムなどで舞台監督を兼務。業界アワードや医療セミナーの進行も担当。運営ディレクターとしては、就職イベント、企業研修、展示会ブース運営などに携わり、数十名規模のセミナーから大規模エキスポまで幅広い運営を支えています。
目次
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展示会報告書を作成する意義
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展示会報告書を作成するための事前準備
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・展示会の見学目的を明確にする
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・情報収集のための見学
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・展示会出展のための見学
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・報告書に書く項目を事前に決める
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・1. 誰に何を伝えようとしているか
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・2.どのようどんな風に表現しているか
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・3.自社に応用したら、何ができるか
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展示会報告書に書く必須項目
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・展示会の基本情報
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・レポート作成者の情報
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・展示会の参加目的
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・展示会で得た情報
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・次回に向けた改善点
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展示会報告書を書く際のポイント
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・ 5W1Hを活用して分かりやすく整理する
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・ 客観的事実と主観的意見を区別する
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・情報の正確性を確保認する
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・写真や図を挿入し、視覚的に理解しやすくする
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展示会報告書の活用を最大化しよう
展示会報告書を作成する意義
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展示会報告書は、参加した社員が得た情報を上司や社内で共有するための文書です。展示会報告書を作成する意義として、主に以下の2つが挙げられます。
・他社の製品やサービスを共有し、自社出展時の参考情報を得る
・上司が部下が目的に沿った情報を収集しているか把握する
社内に有益な情報を共有することで、次回の展示会の改善につながり、より大きな成果を得るための戦略を立てることが可能になります。
展示会報告書を作成するための事前準備
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より有意義な報告書を書くためには、展示会参加前に十分な事前準備をしておく必要があります。ここでは、2つのポイントについてご紹介します。
展示会の見学目的を明確にする
展示会を見学する際、事前に目的を明確に設定しておくことが重要です。展示会の見学目的は、大きく分けて「情報収集のための見学」と「展示会出展のための見学」の2つに分類できます。
情報収集のための見学
自社の業務に役立つ情報を得るための見学
①特定市場製品の調査:自社の事業領域に関係する最新の製品・技術のトレンドを把握し、市場の動向を分析する。
②競合の情報収集:競合他社の製品やサービスの特徴、ブースでの展示方法、マーケティング手法などをチェックし、自社との差別化ポイントを考察する。
③業務に役立つ製品情報:社内の業務改善や効率化につながる新しい技術・ツール・製品の情報を収集する。
展示会出展のための見学
自社が今後展示会に出展する際の参考とするための見学
①成功しているブースのレイアウトや集客方法
②来場者の関心を引くプレゼンテーションやデモンストレーション
③ブースの運営体制
事前に目的を整理し、重点的にチェックすべきポイントを決めておきましょう。そうすることで、展示会で得た知見を最大限に活用し、社内で有益なフィードバックを提供できるようになります。
報告書に書く項目を事前に決める
展示会で効率よく情報収集を行い、報告書をスムーズに作成するためには、各ブースで確認すべきポイントを事前に整理したチェックリストを作成しておくことが有効です。チェックリストがあれば、何を重点的に観察するべきかが明確になり、無駄な情報を集めることなく、重要なポイントを漏れなく記録できます。
チェックリストを作成する際は、以下の3つの視点を意識しましょう。
1. 誰に何を伝えようとしているか
出展企業がブースの展示やプレゼンを通じて、どんなターゲットに対して、どのような価値や強みを伝えようとしているのかをチェックします。
2.どのようどんな風に表現しているか
伝えたい価値をどのように表現しているか、ブースのレイアウトや配布物、スタッフの説明など、出展企業の工夫を観察します。
3.自社に応用したら、何ができるか
出展企業の展示方法や表現技法を参考にし、自社の展示会出展や営業活動に活かせるポイントを考えます。競合と比較して、自社の強みをどう打ち出せるかについても検討しましょう。
これらの3つの視点を軸に、目的意識を持って見学することが大切です。
展示会報告書に書く必須項目
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ここでは、展示会の様子をより分かりやすくに伝えるために展示会報告書に書く必須項目について解説します。
展示会の基本情報
まずは展示会の概要を明記し、報告書を読む人が展示会の規模やテーマを理解できるようにします。
展示会名(正式名称)
開催日程(〇年〇月〇日~〇日)
開催場所(会場名、都市)
主催者(企業・団体名)
展示会のテーマや特徴(例:最新技術の紹介、業界トレンドの発表 など)
来場者数(発表されている場合)
レポート作成者の情報
誰が報告書を作成したのか明確にすることで、情報の信頼性を確保し、後で質問や補足が必要になった際にスムーズに対応できます。
作成者名(部署・役職も記載)
同行者(複数名で参加した場合)
作成日
展示会の参加目的
展示会参加の目的を明記します。目的が明確であれば、報告内容が具体的になり、得た情報の活用方法も検討しやすくなります。
情報収集(業界の最新トレンド、競合他社の動向調査、新技術・製品のリサーチ)
出展準備の調査(展示方法、ブースデザイン、来場者対応)
展示会で得た情報
報告書を読む人がポイントを把握しやすいように整理して、展示会で得た情報を分かりやすく伝えましょう。
注目したブース・企業(企業名、展示の特徴、競合との差別化ポイント)
業界の最新トレンド(技術革新、新しい市場動向)
気になった製品・サービス(特徴、活用の可能性、自社との関連性)
セミナー・講演内容(登壇者、テーマ、学んだこと)
商談・ネットワークの成果(名刺交換、今後のアクション)
次回に向けた改善点
次回の参加・出展時に活かせるポイントを記載します。
良かった点(成功した情報収集の方法、効果的だった見学ルート など)
改善すべき点(見学計画の見直し、時間配分の最適化 など)
次回に向けた提案(ブース出展の検討、より深い情報収集のための準備)
展示会報告書を書く際のポイント
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分かりやすく、効果的な報告書にするために、以下の4つのポイントを意識しましょう。
5W1Hを活用して分かりやすく整理する
報告書の構成を5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)に沿って整理すると、読みやすくなります。
When(いつ) → 開催日(〇年〇月〇日~〇日)
Where(どこで) → 開催場所(会場名、都市)
Who(誰が) → 主催者、参加企業、来場者層
What(何を) → 展示会のテーマ、注目の展示内容
Why(なぜ) → 参加目的(情報収集、競合分析、商談 など)
How(どのように) → 展示会の見学方法、収集した情報の活用方法
客観的事実と主観的意見を区別する
事実と意見を分けることで、報告書を読む人が適切に判断しやすくなります。
・客観的事実
出展企業のブースデザインや展示内容
配布資料や製品カタログの情報
セミナーや講演会の内容
・主観的意見
ブースのデザインが分かりやすく、来場者の関心を引いていた
この技術は自社の業務に役立ちそうだ
競合の展示方法を取り入れることで、自社のブースをより魅力的にできるのではないか
情報の正確性を確保認する
誤った情報を記載すると、社内での判断を誤る可能性があるため、必ず正確性を確認しましょう。
・企業名・製品名の誤記を防ぐ → 公式サイトやパンフレットで確認
・データや数値の正確性をチェック → 公式発表やセミナー資料と照合
・伝聞情報は必ず出典を記載 → 「ブース担当者の説明」「配布資料によると」など情報源を明記
写真や図を挿入し、視覚的に理解しやすくする
文章だけでは伝わりにくい情報は、写真や図を活用すると効果的です。
・ブースの写真 → レイアウトや装飾の参考に
・展示製品の写真 → 実際のデザインやサイズ感を伝える
・会場のマップ → どのエリアにどの企業が出展していたかを明示
・グラフや表 → 競合分析や市場動向を整理
展示会報告書の活用を最大化しよう
展示会には多数の企業が出展するため、報告書を作成する作業を負担に感じてしまうかもしれません。しかし、事前に準備をして目的意識を持って見学すれば、将来の出展にも役立つ有意義な報告書が作成できます。
イベント代行会社のREIGETSUでは、展示会運営のプロフェッショナルが貴社の成功を全面サポートします。お気軽にお問い合わせをお待ちしています!


ライター Kanaho
新卒で銀行に就職。退職後はWebライターとして活動。執筆ジャンルは金融、旅行、グルメなど。